「債務整理」に関するQ&A
奨学金の返済が難しい場合でも弁護士に相談できますか?
1 奨学金の返済ができないリスク
⑴ 返済ができないと延滞金が発生します。
⑵ 奨学金を申し込む際、親や親戚・兄弟姉妹などが連帯保証人となっているケースが散見されます。
連帯保証人がいる場合に返済を滞ってしまうと、連帯保証人に請求が行ってしまうことになります。
⑶ 返済が滞ってしまうと、残額を一括請求されることになります。
⑷ 返済が滞ってしまうと、訴訟等の法的措置を取られてしまうことにもなります。
2 救済措置
奨学金の返済が困難となった場合、猶予制度や減額制度といった救済措置を設けていることもあります。
この救済措置の具体的な制度については、奨学金を受けている機関によって、その有無や内容が異なるため、それぞれに確認が必要です。
3 弁護士に相談する債務整理の対象になるのか
上記のとおり、奨学金の返済については救済措置の制度がある場合があります。
しかしながら、返済の猶予や毎月の返済額の減額にすぎず、返済義務が残っていることに変わりはありません。
そのため、そもそも返済自体が困難な場合、債務整理といった方策を検討しなければなりません。
奨学金もいわゆるサラ金や信販会社等の金融機関からの借り入れと同様、債務整理の対象になります。
4 債務整理
上記のように、奨学金についても債務整理の対象になります。
そこで、個別にみていきたいと思います。
⑴ 任意整理
任意整理は、互いの話し合いで、返済方法(返済額や返済期間など)を見直すという方策です。
ただし、奨学金の機関によっては、分割での支払いに応じてくれず、一括払いしか認めていないところもありますので、注意が必要です。
⑵ 個人再生
個人再生の方策を取る場合、奨学金の返済も、他の金融機関等からの借り入れと同様に扱われますので、減免の対象となります。
⑶ 自己破産
自己破産の方策を取る場合、奨学金の返済も他の金融機関等からの借り入れと同様に扱われますので、免責の対象となります。
そのため、免責不許可事由などがなく、裁判所から免責許可決定が出されれば、返済義務はなくなることになります。
⑷ 注意事項
上記いずれの方策を取ったとしても、連帯保証人に返済請求が行くことにはなりますので、注意が必要です。
5 ご相談を
奨学金の返済ができず悩まれましたら、弁護士等に相談してください。
当法人は、三重県内では津市をはじめ三重県内だけでも3か所に事務所を構えております。お越しいただきやすい事務所でご相談ください。
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