「債務整理」に関するQ&A
債務整理をしたら自宅はどうなりますか?
1 マイホームをお持ちの方の債務整理
マイホームをお持ちの相談者の方にとって、「債務整理をしたら、自宅はどうなるのか?」という疑問は、非常に重要な問題となります。
債務整理を行った場合に、マイホームがどうなるかについては、どのような債務整理の方法として、どのような手続きを選択するかによって変わってまいります。
債務整理の手続きには、一般的に①任意整理、②個人再生、③自己破産という3種類がございます。
2 任意整理
①任意整理を選択した場合、どの債権者を相手に、借金の整理の交渉をするのかを選択することができますので、例えば、マイホームに住宅ローンが残っている場合には、住宅ローンは従前どおり支払い続けて、その他の貸金業者とだけ、返済額の減額について交渉するということが可能となります。
ただし、例えば住宅ローンをA銀行から借りている状態で、その他にA銀行のクレジットを利用したショッピングや、キャッシングの債務が別にある場合に、A銀行のショッピングやキャッシングの部分について任意整理をしようとすると、住宅ローンも含めて支払ができなくなったとみなされてしまう恐れがあるので、具体的な任意整理の交渉の戦術は、弁護士としっかりと協議して決めていただく必要がございます。
3 個人再生
②個人再生を選択した場合には、原則として、一部の債権者に対してだけ返済するということは認められなくなりますので、住宅ローンがある場合には、住宅ローンの返済ができなくなり、マイホームを手放さざるを得なくなるおそれがあります。
もっとも、民事再生法196条以下に「住宅資金貸付債権に関する特則」という例外の要件をみたせば、住宅ローンだけは約定どおり返済を続けることが可能となり、マイホームを手放さなくて済む可能性がありますので、見通しについて弁護士としっかり協議をしてください。
なお、住宅ローンが残っていない場合には、個人再生の手続きで住宅が持っていかれてしまうことはありません。
4 自己破産
③自己破産を選択した場合には、住宅ローンの有無にかかわらず、マイホームは資産とみなされて、競売等の手続きを経て換価されることとなり、手放さざるを得なくなります。
借金でお悩みでしたら、お気軽に弁護士法人心 津法律事務所までご相談ください。
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