障害年金と老齢年金のどちらが得なのでしょうか?
1 年金制度全般
日本年金機構のホームページには、国民年金は想定外のリスクに対応できる国の保険と書かれています。
病気・怪我が原因で労働に支障をきたす程度の障害が残ってしまった場合に支給される障害年金は、まさに想定額のリスクに対応するものと言えるでしょう。
多少、人はすべからく老いていくことから、(原則)65歳以上に支給される老齢年金を想定額のリスクに対応するものと位置づけるのは、若干の違和感が残ります。
もっとも、物価変動や予期せぬ出費・失業等で定年までに十分な資産形成ができない場合が少なくないことを踏まえると、想定額のリスクという見方もできなくはないと思われます。
2 選択が必要とされる理由
前述のように、障害年金は残った障害の内容・程度に応じて支給されるものであるのに対し、老齢年金は(原則)65歳以上になったことをもって支給されるものであり、支給原因や支給金額の算定方法も異なります。
しかし、いずれの年金も、安定した生活を保障するという意味合いを持つ一方、加入者(20~60歳の全国民)の保険料によって賄われていることから、生活をしていくこととの関係で必要以上の支給は認めないという考え方が妥当します。
そのため、障害年金と老齢年金は、基本的に同時に受給することはできず、障害年金受給者が65歳以上になった場合には、いずれかを選択する必要があります。
3 どちらを選択すべきか
身もふたもない言い方をすれば、支給金額を大きい方を選ぶべきと思われます。
国民年金の支給額は、20歳から60歳までの保険料納付期間中、遺漏なく納付したかどうかによって異なってきます。
未納期間がある場合は、その月数分が減額されます。
免除期間については、免除された額に応じて減額修正が行われます。
障害年金の支給額は、認定される等級によって異なり、数字が小さくなるほど金額が大きくなります。
以上のように、国民年金・障害年金の支給金額は、各人の事情によって異なるため、個別具体的に比較検討していくしかないと思われます。
実際に年金に関する情報を有する年金事務所に確認することも、一助となるでしょう。
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