相続税の管轄税務署がどこであるかについては、判断に迷うことがしばしばあります。
それでは、ある税務署が管轄税務署だと考え、その税務署に申告書を提出したものの、後日、他の税務署が管轄税務署であることが判明した場合は、どうなるのでしょうか?
他の税務署が管轄税務署であることが判明した時点で、申告期限が経過してしまっていると、管轄税務署に申告書が提出されていないこととなります。
このような場合には、申告期限を徒過したものと扱われ、無申告加算税が課税されることとなってしまうのでしょうか?
実のところ、管轄外の税務署に申告書が提出された場合であっても、税務署内で、申告書を管轄税務署に回付するとの処理がなされます。
この場合、管轄外の税務署に申告書が提出された日が、申告書の提出がなされた日であると扱われることとなります。
このため、申告期限内に管轄外の税務署に申告書を提出してしまったとしても、申告期限を遵守して申告書の提出がなされたと扱われることとなります。
したがって、無申告加算税が課税されることもありません。
余談ながら、裁判所に、たとえば控訴状を提出する場合にも、誤って、管轄外の裁判所に控訴状の提出がなされることがあります。
この場合、裁判所内で、管轄裁判所に控訴状を回付するとの処理を行うこともできますが、この場合には、実際に管轄裁判所に控訴状が届いた日に、控訴がなされたものと扱われます。
このため、管轄外の裁判所に控訴状を提出したのが控訴期限内であったとしても、管轄裁判所に控訴状が届いたのが控訴期限後になってしまうと、期限内に控訴がなされなかったものと扱われ、控訴却下となってしまいます。
この点では、税務署の方が、救済の幅が広いと言うことができます。
とはいえ、管轄外の税務署に申告書を提出してしまうと、申告書の処理に時間がかかってしまいますし、おそらく印象も良くないでしょうから、管轄税務署がとこであるかを慎重に判断して、申告書を提出すべきでしょう。
三重県だと、裁判所、税務署、法務局で、管轄の分け方が異なっている地域もありますので、注意が必要です。