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相続人不存在の場合の税金について

相続人が不存在の場合には,相続人等の申立に基づき,家庭裁判所により,相続財産管理人が選任されます。
専門家としては,弁護士が相続財産管理人に選任されることが多いです。
相続財産管理人は,相続財産を管理,処分等し,債権者への弁済や国庫への帰属等の手続を行うこととなります。

相続財産の中に賃料が発生する不動産がある場合には,相続財産管理人は,賃料を受け取ることができます。

こうした事例で悩ましいのは,不動産から生じた賃料について,税金の申告をどのように行うかということです。

私が調べた限りでは,被相続人が亡くなるまでに生じた賃料については,準確定申告の対象になり,所得税の申告・納付をしなければならないこととなります。そして,所得税の納付義務は,相続財産法人に引き継がれますので,相続財産管理人が準確定申告の手続を行うこととなります。

問題は,被相続人が亡くなって以降に生じた賃料について,どのように申告を行うべきかです。
相続財産法人については,普通法人の一種になりますので,法人税の申告の対象になるとの考え方があるようですが,これと異なる考え方もあるようです。
また,法人税の申告を行うこととなった場合,事業年度をいつからとするかも確定する必要があります。
この点については,追って検討を行う必要がありそうです。

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