弁護士として遺産分割の案件を進める場合や,税理士として相続税申告の準備を行う場合,遺産に含まれる不動産の現状を把握する必要があります。
多くの場合は,初回の打合せにおいて,固定資産税の納付通知書を持参される方が多く,納付書の不動産の一覧の記載によって,おおむね,特定の市町村に存在する不動産の一覧を把握することができます。
一覧に書かれた不動産のうち,宅地については,特定が容易なことがほとんどです。
多くの場合には,一覧に書かれた地番を地図等で検索すれば,宅地の場所を特定することができます。
住居表示が実施されている地域についても,法務局の登記情報提供サービスを行っているホームページをうまく利用すれば,地番から地図上の場所を特定することができます。
1つの宅地が何筆かに分かれている場合も,一覧に記載された宅地のうちのどれかを地図上で特定することができれば,公図等を利用して位置関係を把握することができます。
このように,宅地については,所在場所を特定することは,それ程難しいことではありません。