加齢や病気等により,判断能力が低下した方(本人)のために,成年後見人がつけられることがあります。
判断能力が低下すると,きちんと判断を行った上で,契約等を行うことができなくなってしまいます。
契約というと大仰な表現になりますが,実際には,必要なものを買ったり,新聞を取ったりする等,身の回りでは,ありとあらゆることが契約されているのです。
このような契約を,本人に代わって行うのが,成年後見人なのです。
また,本人の判断能力が低下していることを奇貨として,本人の近くにいる人が,本人の財産を勝手に使ってしまうことがあります。
このような事態を防ぐために,成年後見人が,本人の財産を代わりに管理することも,成年後見制度の目的です。
場合によっては,すでに本人の財産が勝手に使われているところ,親族がこれ以上本人の財産を勝手に使われることを防ぐために,成年後見の申立を行うこともあります。
このような場合には,すでに法律問題が生じてしまっているため,弁護士等の専門家が成年後見人になることも多いです。