離婚事件については,調停段階と訴訟段階で分けて考える必要があります。
調停段階では,管轄は,相手方(離婚を最初に求められた側)の住所地等で決まります。
たとえば,相手方が,松阪市に住んでいるのであれば,申立人が北海道に住んでいたとしても,松阪市で手続を進めないといけないということになります。
調停期日は,おおむね1か月に1回設けられますので,相手方の住所地等が遠くだと,申立人が裁判所まで行く負担は,大変なものになります。
そのような場合には,管轄合意書を交わすことにより,別の裁判所で手続を進めることができます。
ただ,名前の通り,申立人の相手方が合意しなければ,別の裁判所で手続を進めることはできません。